- ルール増強に逃げずモラルを高めよ。不祥事などの問題が発生するたびに、ルールを増やし続けていくとルールのゴミ屋敷になって足の踏み場がなくなる。ルールを断捨離しよう。必要最小限のルールにしてわかりやすく整理整頓して運営しやすくする。ルールとルールが相反しないように、そのルールを実行することによる副作用をよく考える。例えば、ルールがあまりに細かくなりすぎると、守ること自体が目的化し、本来の目的(安全性や透明性)が損なわれる「本末転倒」な状況が生まれる。業務プロセスに「チェック」や「承認」というステップが過剰に追加されることで、スピード感が失われ、現場の負担が激増する。ルールが厳しすぎたり非現実的だったりすると、それを守るために現場がさらに嘘をつく、という負の連鎖(隠蔽の再生産)が起きる。そもそも、客観的に見て、不祥事の再発防止を本気で考えているとは思えない。「ルールさえ作っておけば、責任をとらなくてよい」という自己防衛、形式的なポーズとしてルールを増産していく。アメリカの犯罪学者ドナルド・クレッシーが提唱した「不正のトライアングル」理論(動機・機会・正当化)に基づくと、日本では特に「機会(不正ができる環境)」をルールで縛ってなくそうとする傾向が強い。不祥事のたびに「チェック項目」を増やす今の日本型は、「善意で働く人の生産性を下げ、悪意を持つ人はルールをすり抜ける」という最悪の効率を生み出しがちであり実際に私も迷惑している。その不祥事に対する策としては不適切であって、他の策があることに気付いているはずなのに見ぬふりしているように感じる。アメリカの様に犯罪者や不正を行った個人の厳罰化や「正直に話したほうが得(司法取引)」という仕組みなどで隠蔽の連鎖を断ち切りなど「正当化」させない「法律の厳格な運用」や、北欧のように日本のような細かなマニュアル、承認ステップの増加するようなルールをつくるのではなくデジタル化するなど透明性を重視し「動機」をなくす「社会システム全体の透明化」で犯罪、不正を防ぐ国を見習った方がよい。どうしても犯罪や不正を行う人は0にはならないし人はそれぞれの正義を持っているので、ルールをつくらないと社会は守られなくなるので、ルールはあるべきものだが、私は、更に、その源流にあるモラルを高めていくことに重心をおくべきだと提唱する。「ルールを増やしすぎると、かえって個人のモラルや自律性が低下する」という現象は明らかに存在する。人は「何が正しいか」ではなく、「何がルールか」だけで判断するようになる。もともと「お客様のために」という善意で動いていたものが、外的なルールによって縛られると、脳はそれを「義務や取引」として認識する。「違反しないこと」だけを目指すようになり、結果として全体の質が下がってしまう。当社ではモラルを高めていくことに工夫しエネルギーを注いでいるので邪魔しないで欲しい。(4/29)
- 当社は1000年に一度のキリが良い西暦2000年に創立した。私は29歳で創立した当社と共に四半世紀、年輪を重ねてきた。当社は来月末(5月31日)に27歳の誕生日を迎える。ついでに、私は明日で55歳の誕生日を迎える。私の人生の半分をかけて当社を守り続けたことになる。私は許されるなら80歳以上まで働くつもりでいるので、今、折り返し地点の手前あたりだと思っている。残念ながら私たちにも賞味期限や消費期限があるため、思いは叶えられないかもしれないが、人生100年時代と言われるようになり、健康寿命が20年間でおおよそ3歳伸びていることもあり、順調に推移するとこれからは多くの人は80歳くらいまでは健康に仕事ができるのではないかと期待している。定年というものが存在せずに永遠にこれまで通り職場や役職を変えずに働けるなら、人の健康寿命はもっと長くなるだろう。強い言葉で言うなら、定年が人を殺しているとも言える。それぞれの人生なので自由だし、体調に合わせることはもちろんだが、多くの人が生涯現役であるべきだと思う。こうすることによって、少子高齢化や医療負担や老齢年金などについても解決する。私に力があるなら、定年制をなくして社員にも65歳とは言わず70歳以上、できることなら80歳になっても、働ける環境を与えたいと思う。まだまだ隠居するには早い。ジョン・ペンバートンは55歳でコカ・コーラを発明、カーネル・サンダースは65歳でKFC(ケンタッキーフライドチキン)を創立したことは励みになる。高市首相が65歳で働く意欲が強く持っていることからも元気をもらえる。(4/22)
- 「保険より貯蓄がいい」「分散投資が正解だ」といった主張は、思考の第1段階に過ぎない。多くの人はそこで考えるのを止めてしまうが、私はその先へ進む。「貯蓄が大事」→「いや、保険が必要だ」→「やはり貯蓄だ」と、「好き、嫌い、好き…」という三つ葉のクローバー占いで花びらをちぎるように肯定と否定を無限に繰り返し自問自答し思考をループさせる。1つの答えに固執すると、相手からの鋭いツッコミ(逆説的な状況)に遭った際、タジタジになり反論できなくなる。対して、思考を往復し尽くした人間は、顧客がどの地点で思考停止しているかを瞬時に見抜ける。相手に突っ込まれる前に、自分自身でそのツッコミを経験済みであるため、大抵の反論にも「その先」の答えを提示できる。「保険か貯蓄か」「分散か集中か」というような二元論に正解がないことが多く、相手が「分散」を信じているなら「集中」の視点を、顧客が「貯蓄や投資」に固執するなら「保険」の合理性をぶつける。これは相手を混乱させるためではなく、相手が「重力(思い込み)」から脱し、フラットな状態で最善の選択ができるようにするための揺さぶりである。私が顧客や社員に求めているのは、知識の暗記ではなく「思考の往復回数」である。 クローバーをちぎり続けるように、答えの出ない矛盾を抱え、考え続ける。その「泥臭い思考の量」こそが、AIやネット保険、浅はかな競合他社を圧倒する当社の絶対的な武器である。私たちは 「答え」に安住することの危うさをよく知っている。(4/17)
- テールリスク(Tail Risk)とは、発生確率は非常に低いものの、いざ起こると市場に甚大な損失(暴落など)をもたらすリスクのことである。統計学の正規分布曲線における「裾(テール)」の部分にあたる、極端な事象を指す。白鳥は白いという常識の中、黒い白鳥が発見されたことから、別名、ブラックスワン(Black Swan)とも呼ばれている。これまでにも、数多くのテールリスクが発生し、2000年以降で思いつくだけでも、ITバブル崩壊、9.11同時多発テロ、リーマンショック、東日本大震災、新型コロナウイルス、そして、今、真っ最中のホルムズ海峡の封鎖。ホルムズ海峡の封鎖は日本のエネルギー安保における典型的なテールリスクとして長年指摘されてきて、多くの国が調達先を分散させる中で、日本の中東依存度は約95%と突出している。次いで、韓国の約70%と続き、アメリカや欧州諸国ではたったの10〜20%程度である。地理的に中東に依存する傾向があるのは仕方ないが、私は別の指摘をする。日本と韓国の共通点として、分散させず集中させていることだ。その一例として、首都圏への一極集中で世界1位2位(ソウル首都圏は韓国全人口の約5割、東京圏は日本全人口の約3割)は、あきらかに安全保障上危険な状態にある。これもテールリスクであり、最悪のシナリオは簡単に想像できる。これからは自然災害がテロに限らず、戦争でも人口が集中している都市は狙われやすくなる傾向にある。敵国からは都合が良い。中には、選択と集中すべきものもあるが、こればかりは一刻も早く強制的に分散させるべきである。テールリスクは「めったに起きない」ため、平常時は無視されがちである。しかし、リスクヘッジ(備え)をしていない状態で発生すると、立ち直れないほどの損害を被る。テールリスクは外生的なショックであるため、発生を防ぐことは困難だが、リスクが起きた時の影響を最小限に抑える準備をしておくことが重要である。私には、世界、国レベルのリスクヘッジをしたくても無力だから、目線を落とし、長年、個人や企業レベルでの保険やリスクを科学化して、小さな抵抗を続けている。実際に私の保険設計はずーっと前から世界のテールリスクを想定している。(4/15)
- 昨日、56年ぶりにアポロ13号(1970年)の人類最遠記録がオリオンによって打ち破られた。どちらの宇宙船も月の裏側を通過したのだが、ひとつ大きな違いがある。目的通りだったオリオンに対して、アポロ13号は、偶然の産物だった。酸素タンク爆発事故により月面着陸を断念した後、地球への帰還軌道に乗るため、唯一、月の裏側を回るという緊急回避行動で、地球から約40万171kmという、有人宇宙飛行の「地球からの最遠距離記録」を樹立したらしい。月面着陸という目標には失敗したが、絶望的な事故から乗組員全員を無事地球に帰還させたことで、NASAの歴史上「成功した失敗(Successful Failure)」として知られている。宇宙飛行士だけでなく、地上管制官、エンジニアたちによる総力戦が繰り広げられ、その中でも、風疹の疑いで直前に交代して乗船できなかったケン・マッティングリーが、地上でシミュレーターにこもり、電力が極限まで制限された状態での機体再起動手順を編み出したことが、この奇跡を起こした大きな要因であることに間違いない。こうして、ひとりひとりが自分の役割を知り手抜きをせずに過去最大の力を発揮して、生み出すことや、これまでに自分には出来なくてもきっと出来ると信じて諦めない力が大切である。私はピンチをチャンスにした彼らに勇気をもらえた。私も彼らを見習って諦めず腐らずこれまでの自分を超えていきたい。ついでに、その活躍した諦めないチームワークのメンバーのほとんどが長生きだったことも偶然だろうか?必然だろうか?(4/8)
- 私は、会社や自宅など、各部屋に温湿度計を置いている。もちろん、私のデスクにも。最近、購入したお気に入りの温湿度計は快適ゾーンと注意ゾーンがわかりやすく表示される。日本製で電池不要なアナログ表示で直径5㎝ほどの丸い温湿度計。ちなみにその温湿度計での快適ゾーンは室温18〜25℃で室温40〜65%である。夏場、冬場を同じ温湿度計で計るため、(冬場に25℃は暑すぎるなど)これって快適なのかと疑問ではある。私は、全ての季節で共通する適温は、温度20℃湿度50%と思っている。今も私のデスクの温湿度計は温度20℃湿度50%である。特に温度よりも湿度が範囲から外れると体調を崩しやすい。40%以下になると喉や目などの調子が悪くなる。逆に湿度が65%以上になると息苦しくバテバテになったりイライラしてくる。寒がりの人は温度ばかりに気を取られて、ガンガン室温を上げたがるが冬場に室温25℃湿度30%というとんでもない環境にいる人は少なくない。私には耐えられない。私は年齢とともに少しづつ寒がりになってきているが、暑がりな方であるため、寒がりな人と同じ部屋で過ごすのは過酷である。こうして温湿度計をあちこちに置くようになった理由はいくつかあって、まずは、体調の異変が起きる前に、気付くためであり、皆が譲り合って快適に過ごすには、各自の感覚だけに頼らず、基準をつくるためである。日々、エアコン、ストーブ、加湿器、除湿機などで、うまくコントロールしながら、調整をしている。こうして温湿度計を見ながら調整していくことと会社経営することに共通点を感じながら。(4/4)
- 私は、エリートでも世襲でもない叩き上げ(たたきあげ)そのものである。地道に努力を重ねてきたことはもちろんのこと、それを助けてくれた人や運が味方をしてくれたことが合わさって、なんとか今日までやってこれた。私が20歳台の約10年間の多くを、団地の飛び込み営業に費やした。その飛び込み営業の時間は徐々に減っていき30歳代半ばあたりまででフェードアウトした。時間が無くなったこともあるし、時代に合わなくなり、完全来店型へと移行したからである。そこからブランクがあって、最後に飛び込み営業をしたのは、10年ほど前、私が44歳?頃だ。大阪に支店をつくった際にちょっとだけやってみたのが最後だった。あの頃、毎日、必ず1件以上の契約を獲得し続けて、契約するまで食事をしないなどのマイルールをつくり自分自身に厳しかった。毎日毎日修行をしているかの様な気持ちで、ドアノックをし続けて、右手の中指と薬指にはマメが出来ていた。その時に使っていた手書きのチェックリストは今も大切に残している。震えがくるほどの嫌な目にもあったが、心温まる良い思い出もある。その頃に助けてくれた顧客とは、今になっても感謝の気持ちを込めて思い出話をすることがある。時が経ち飛び込み営業でご契約いただいた多くは60歳以上となり、最近は少しづつお亡くなりになって寂しくなっている。飛び込み営業をした経験がある人なら、きっとわかると思うが、私もご契約いただくありがたみを心から知っている。私は、顧客から、あの時、他人の菊池を選んで良かったと思っていただける様にと思われるためにも、今日まで、思いを込めて誠実に続けてきた。これからもずーっと。いつか、私がこの世を去った時も、このイズムが消えない様にしたい。そして、ご紹介いただいたり、お子様にも引き継いでいただいたり、お返しをするどころか、益々、甘えている。(4/1)
