- 「何かを得るためには、何かを差し出さなければならない」経営や組織の成長において、このトレードオフの原則から逃れることはできない。真の変革には必ず痛みが伴い、時には「良くなる前に、一時的に悪くなる」というプロセスすら発生する。多くの企業が思い切った舵取りを行えない最大の敗因は、痛みを恐れること以上に「周囲が決めた尺度」に固執してしまうことにある。例えば、厳しい規制に守られ(あるいは縛られ)ている国の企業は、次第に成長力を失っていく。価値の尺度を国や業界に委ねてしまうことで、自ら「本当によいもの・サービス」を追求して開発する思考が止まるからだ。その結果、時代に即した変化を起こせず、他国との差は広がる一方となる。目先の「口コミ」や他人の評価ばかりを気にし、「みんながそうしているから」という無批判な群集心理に流される風潮も同様だ。自らの軸を失えば、他人の目や同調圧力に囚われ、時代を切り拓く本質的な決断などできるはずもない。さらに近年では、国による過剰な規制強化と、匿名的な口コミに人々が踊らされる風潮によって、真の変革に挑む事業者ほど身動きがとれなくなるという不条理が起きている。本質的な挑戦が阻まれる構造のなかで、真摯に価値を追求する「善」が淘汰され、うわべだけを繕った「悪」が蔓延っていく。しかし、当社がこれまで下してきた決断は、すべてこうした理不尽な逆風や既成概念に屈しない思想に基づいている。周囲の環境に邪魔されようとも、自らの尺度で正しさを証明し続けるしかないのだ。世間や国が決めた過剰な規制、他人の評価という尺度に自分たちを合わせている限り、蔓延する不条理に飲み込まれ、本質的な変化など起こせない。何かを得るために、古い習慣や居心地の良さを差し出すこと。一時的な摩擦や痛みを引き受けてでも、自らの尺度で正義と未来を選び取ること。どんなに環境に阻まれようとも、当社は変化を恐れず、自ら痛みを引き受けながら、時代の先を行く真の価値を提供し続けていく。(7/28)
- 当社のトップページを開いたときに目に入る5人のヒーローキャラクターは、単なるデザイン上の演出ではない。私たちが最も大切にしている組織哲学を象徴している。組織行動学やプロジェクト管理の世界には、チームの人数が増えるほど一人あたりの当事者意識や貢献度が低下するという明確な知見が存在する。ハーバード大学のリチャード・ハックマン教授が実証した「最もパフォーマンスと満足度が高まる最適なチーム規模は4〜5人である」という研究や、世界中のプロダクト開発で標準となっている「アジャイル開発・スクラム」における「自律して最速で価値を生み出せるチームの黄金比(5人前後)」という原則が示す通り、人間が誰かに依存することなく100%の責任感と最速のスピードで走れる限界が、まさに「5人」というスウィートスポットなのだ。顧客の視点から見ても、誰が担当になっても確実に頼りになるエキスパートだけで構成されたチームこそが、妥協のない高いクオリティと圧倒的な安心感を提供できる。しかし現実を見渡せば、労働市場にそこまで都合よく優秀な人材が存在するわけではない。さらに、昨今の育てにくく柔軟な組織形成を阻む日本の法規制も大きな壁となり、私たちの理想とするチームづくりは苦戦を強いられ、未だ道半ばであるのが実情である。人材の獲得や育成に構造的な限界が存在するこの状況下で、ただ人を増やして組織を肥大化させる選択肢はあり得ない。そこで私たちが選んだ答えは、アジャイルの精神に基づいた少数精鋭の組織に、現代の最強の武器である「AI」を掛け合わせることだった。単純作業や雑務をAIに委ね、人間はより高度で創造的な意思決定と顧客への価値提供に集中する。理想と現実のギャップに愚直に向き合いながら、人間にしかできない価値とAIの機動力を掛け合わせることで、少人数のチームでありながら大企業以上のインパクトとアウトプットを圧倒的なスピードで生み出すことが可能となる。一人あたりの生産性を劇的に向上させることの真の目的は、生み出した高い付加価値を社員一人ひとりの年収アップとしてダイレクトに還元することに他ならない。高い裁量と責任を持ち、AIという武器を手にして圧倒的な成果を上げ、それに相応しい対価と報酬を手に入れる。当社のトップページに立つ5人のヒーローは、厳しい現実に抗いながら顧客に最高の価値を届ける約束であり、私たちが共に目指す「これからの時代のプロフェッショナルな働き方」そのものを表しているのだ。(7/22)
- 当社は最低何人まで人を減らせるだろうか?どこまで少数精鋭になれるだろうか?まず最初に、もしも、私1人しかいないとしたら、業務の断捨離を行い、徹底的に外注し、AIを駆使し、これまで私が手放していた業務を学び直す必要性が出てくる。仲間が1人増えて2人になるなら、私が苦手な部分を補ってくれる人が欲しい。そのもう1人と足並みを揃えることが出来たら、2人でもなんとなかなるかもしれない。逆にそのもう一人が無能で社内コンプライアンスを厳守せず依存的な人だったらいない方がましだ。1人でやるよりも非効率になる。ズバリ当社の業務は、相互依存出来る優秀な人だらけであれば3人だけでも無理したらなんとかなる。あくまでもなんとかなる人数であって、最低4〜5人の精鋭は必要である。あうんの呼吸で動ける優秀な5人は、一般的な会社員20〜30人分の集団をスピードと成果で軽々と凌駕するだろう。そこに、たった1人でも「依存的な人材(指示待ち、他力本願、フリーライダー)」が加わると、戦闘力は「6人分」になるどころか、「2人分以下」に激減、あるいは最悪の場合「チーム崩壊(マイナス)」に向かう。少数精鋭という緊密なエコシステムだからこそ、1人の負の影響力は恐ろしいほど跳ね上がる。少数精鋭の「精鋭度」が高ければ高いほど、異物が混入したときの拒絶反応(チームの機能停止)は大きくなる。私はメンバー全員がお互いに信頼と尊敬をし合って相互依存の関係性を築けるチームをつくるためにやるべきことをやる。7人の侍のようなチームづくりを目指す。(7/15)
- 金融保険の業界では、社外コンプライアンスが年々積み重なり、矛盾や現場とのギャップを解消しないままルールだけが増えていく。国や保険会社がつくった規定は「守らなければならないもの」だが、現場から見ると、すべてを完璧に守るには無理のある状況が続いている。一般的には許されるグレーな行為が「ルール上ギリギリセーフ」とされ、その積み重ねがいつか大きな問題につながる不安を抱えながら、さらに新しい規制が追加されていく――総合的には「負」に向かう流れだと言わざるを得ない。そのうえ、コンプライアンス違反のリスクを抱える社員との雇用関係を、会社の一存で簡単に終了させることもできない。悪意のある行為があっても、顧客対応や是正措置の責任は会社が負い、真面目に仕事をしている社員の時間と労力が奪われていく。経営側は「強く対応すれば別のコンプライアンスに抵触するのではないか」という不安を常に抱え、ルールを守ろうとするほど問題行動のある社員に振り回され、組織全体のパフォーマンスが落ちていく――これが金融保険業界の歪んだ現実である。だからこそ、当社は社外コンプライアンス以上に「社内コンプライアンス」を重視している。当社は「合う人が残り、合わない人は自然と離れていく」組織設計を前提とし、入口と日々の運営で「結果・改善意欲・コンプライアンス意識」を明確な基準としている。社外のルールは最低限守るべき前提としたうえで、一般には許容される行為でも当社ではアウトとするラインを意図的に引き、その基準に合う人だけが長く残る少数精鋭の会社を目指している。当社の社内コンプライアンスは、「原点に立ち返る」ことを軸としている。保険営業は、一歩間違えれば詐欺につながりかねない仕事であり、顧客の不安につけ込んだ過剰な約束や誤解を招く説明は、常に詐欺の一歩二歩手前だという自覚が必要だ。だからこそ、「何がセーフか」ではなく「どうあるべきか」に立ち返り、顧客に対して胸を張れるかどうか、社内のメンバー同士で納得できるかどうかを基準にルールをつくっている。コンプライアンスが厳しいことは負担でもあるが、同時に、高い基準を共有するプロフェッショナルが集まる土台にもなり得る。当社における少数精鋭とは、「社内コンプライアンスを厳守し、結果と改善に向き合う人」のことである。厳しいルールを前提にしながら、結果に向き合い、改善し続け、コンプライアンスを自分ごととして守る人にとって、当社の環境は安心して力を発揮できる場になる。一方で、役割やカルチャーと合わないにもかかわらず改善に取り組まない人、コンプライアンスへの意識が低いまま変わろうとしない人にとっては、当社は居心地の良い場所ではない。それは、その人にとって別の環境の方が合っているというサインでもある。当社は、「結果・改善・コンプライアンス」を前提とした少数精鋭の組織として、その基準に合う人が長く活躍できる場を用意し続けていきたいと考えている。社内コンプライアンスを軸に原点へ立ち返り、根本的な問題解決を続けることで、矛盾だらけの環境の中でも、誇りを持って営業できる本当に合う人だけで強いチームをつくっていきたい。(7/8)
- 今ちょうど開催中の「FIFAワールドカップ26」に絡んだコラムを書いてみた。テレビ中継でいつゴールするのか目を離せない人にとっても助かるのが、90分間の試合の前半と後半の15分間の休憩時間「ハーフタイム」。さらに、今回からは、前半、後半それぞれの中間である22分頃に3分間ほど休む「ハイドレーションブレイク」が導入されたらしい。2000年に4クォーター制になったバスケットボールっぽい。サッカーでは現場の監督や選手からは、試合の流れの分断や商業主義への強い不満と批判が相次いでいるらしい。サッカーとは関係なくすり替えるが、私個人としては当社の経営戦略として1年間を3ヶ月毎の4分割がちょうど良い。今日7月1日は元旦スタートとして1年の後半戦が始まったばかりである。4月1日を起点とするなら、ハイドレーションブレイクである。本日7月1日は9月末までの3ヶ月間のスタートである。ちなみに当社は4月決算ではあるものの、4月を起点に刻んでいるが、なぜか、これが心地よい。これが人生となるとどこが終わりなのか寿命などには個人差があるのでわからない。55歳の私としては定年がある労働者目線では2回目のハイドレーションブレイクが終わって残り僅かな最後を戦っているのかもしれない。私は死ぬまで働くつもりなので、ハーフタイムが終わったばかりの気持ちではいるが、あくまでも私が元気で生きていけるなら良いのだが。こんなことを考えていると寂しくなってくる。もっともっと長く試合を楽しんで続けていたい。そして、このあたりで自分自身が満足できる名プレイをして、できれば、人の記憶に残る良い仕事をしておきたい。よし決めた。60歳になる前にそれを成し遂げることを目標にしよう。逆算しながら、今日、今からやるべきことを全力でやろう。(7/1)
